近年、「墓じまい」をする人や、「墓じまいを希望」する人が急増しています。
菩提寺(先祖の墓がある寺)へは、お盆やお彼岸の墓参りや法要、お葬式といった形でお世話になっています。
そのため、檀家(その寺に属している家)は、お布施や寄付金などにより寺の財政を支えてきました。
しかし、「墓と自宅との距離が遠い」、「管理費や寄付金などの経済的負担が大きい」、「お葬式のお布施が高すぎる」といった理由で、檀家を辞めたり、やめたいと考えている年々、増加しています。
もくじ
1檀家が寺を不信に思うきっかけ
2離檀のための費用
3墓じまいの手順
4寺との離壇の交渉
5それでも高額な離壇料を請求されたら
6最終手段
7まとめ
1檀家が寺を不信に思うきっかけ
一つ目の理由は、檀家が寺に不信感を抱くきっかけとして「寄付金」が挙げられます。
寺の修繕費や整備費などにあてられる費用です。
確かに、寺の本堂を直したりするとなると、かなりまとまったお金が必要となります。
一部の寺では、檀家の経済的事情も考えずに、「一軒当たり、最低金額50万円の寄付をお願いします」と一方的に金銭を要求してくるところもあります。
いきなり、寄付金50万円といわれても、用意することが難しい家もあると思います。
しかも、完成してみると、豪華なつくりで過剰な設備投資ではないか、と思われる寺もあります。
ふたつ目の理由は、お布施です。
私の住む埼玉県吉川市とその周辺地域のお布施の相場は、50~60万円です。
院号付なら、100万円、200万円は当たり前の地域です。
なので、まとまったお金を用意できる人ばかりではないので、私のところへお葬式の相談に来られる人の、数人に一人は、檀家であっても寺にお葬式の連絡をしないで、後日、寺の許可を得ずに、樹木葬や合葬墓などに埋葬するケースも増えています。
2離壇のための費用
離壇とは、檀家を辞めるということです。
寺からすれば、檀家が抜けると寺の収入が減少してしまいます。
なので、寺から引きとめられたり、高額な離壇料を請求されるケースもあるようです。
円満に離壇するためには、寺と話し合い、今まで世話になったことに感謝を伝えましょう。
寺に相談するときは、納得しやすい理由(例えば、後継ぎがいないなど)をいえば、受け入れてもらいやすくなるかもしれません。
離壇料は、うまくいって5~20万円といわれています。
3墓じまいの手順
寺に離壇を了承してもらえたら、以下の手順で遺骨を移します。
①引っ越し先から「受入証明書」をもらう。
②寺から「埋葬許可証」を受け取る。
③現在、納骨されている自治体から「改葬許可申請書」をもらう。
④「改葬許可申請書」に現在、納骨されている寺から署名、捺印をもらう。
⑤移転先の埋葬場所がある自治体へ「受入証明書」、「埋葬許可証」、「改葬許可申請書」を一緒に提出することで、「改葬許可証」が発行されます。
⑥新たな埋葬場所の管理者に「改葬許可証」を提出する。
4寺との離壇交渉
寺の経営は、檀家からの収入により支えられています。
なので、檀家の減少は、寺の経営を維持していくうえで、大変な痛手となります。
当然、寺は離壇することを引きとめます。
法的に離壇料を支払う義務はありません。
寺には今まで世話になった感謝の気持ちで、いくらかのお布施を包む方がスムーズにいくと思います。
5それでも高額な離壇料を請求されたら
寺に納得してもらえない場合、弁護士や行政書士、または、消費生活センターや国民生活センターなどに相談をしてみましょう。
近年では、墓じまい代行業者が寺との離壇交渉を請け負うところもありますので、問い合わせてみるといいでしょう。
その時の注意点として、その業者の今までの実績やその内容、料金を確認したうえで連絡を取った方がいいでしょう。
6最終手段
どうしても寺から高額な離壇料を請求され、離壇に応じてもらえず、埒が明かない場合、あまりお勧めできる方法ではありませんが、墓の管理の継承を放棄するという手段もあります。
つまり、無縁墓になるということです。
無縁墓とは、管理者がいなくなった墓のことです。
管理者がいなくなった無縁仏は、寺によって墓は撤去され、無縁仏は永代供養されます。
現在、地方へいくほど、少子高齢化を背景に無縁墓は増加傾向にあります。
7まとめ
墓の問題は、個人的なこととして、処理することは難しいことです。
家族もしくは親族との関係性もありますから、よく相談したうえで、今後どのようするかを決めた方がいいでしょう。
菩提寺(先祖の墓がある寺)へは、お盆やお彼岸の墓参りや法要、お葬式といった形でお世話になっています。
そのため、檀家(その寺に属している家)は、お布施や寄付金などにより寺の財政を支えてきました。
しかし、「墓と自宅との距離が遠い」、「管理費や寄付金などの経済的負担が大きい」、「お葬式のお布施が高すぎる」といった理由で、檀家を辞めたり、やめたいと考えている年々、増加しています。
もくじ
1檀家が寺を不信に思うきっかけ
2離檀のための費用
3墓じまいの手順
4寺との離壇の交渉
5それでも高額な離壇料を請求されたら
6最終手段
7まとめ
1檀家が寺を不信に思うきっかけ
一つ目の理由は、檀家が寺に不信感を抱くきっかけとして「寄付金」が挙げられます。
寺の修繕費や整備費などにあてられる費用です。
確かに、寺の本堂を直したりするとなると、かなりまとまったお金が必要となります。
一部の寺では、檀家の経済的事情も考えずに、「一軒当たり、最低金額50万円の寄付をお願いします」と一方的に金銭を要求してくるところもあります。
いきなり、寄付金50万円といわれても、用意することが難しい家もあると思います。
しかも、完成してみると、豪華なつくりで過剰な設備投資ではないか、と思われる寺もあります。
ふたつ目の理由は、お布施です。
私の住む埼玉県吉川市とその周辺地域のお布施の相場は、50~60万円です。
院号付なら、100万円、200万円は当たり前の地域です。
なので、まとまったお金を用意できる人ばかりではないので、私のところへお葬式の相談に来られる人の、数人に一人は、檀家であっても寺にお葬式の連絡をしないで、後日、寺の許可を得ずに、樹木葬や合葬墓などに埋葬するケースも増えています。
2離壇のための費用
離壇とは、檀家を辞めるということです。
寺からすれば、檀家が抜けると寺の収入が減少してしまいます。
なので、寺から引きとめられたり、高額な離壇料を請求されるケースもあるようです。
円満に離壇するためには、寺と話し合い、今まで世話になったことに感謝を伝えましょう。
寺に相談するときは、納得しやすい理由(例えば、後継ぎがいないなど)をいえば、受け入れてもらいやすくなるかもしれません。
離壇料は、うまくいって5~20万円といわれています。
3墓じまいの手順
寺に離壇を了承してもらえたら、以下の手順で遺骨を移します。
①引っ越し先から「受入証明書」をもらう。
②寺から「埋葬許可証」を受け取る。
③現在、納骨されている自治体から「改葬許可申請書」をもらう。
④「改葬許可申請書」に現在、納骨されている寺から署名、捺印をもらう。
⑤移転先の埋葬場所がある自治体へ「受入証明書」、「埋葬許可証」、「改葬許可申請書」を一緒に提出することで、「改葬許可証」が発行されます。
⑥新たな埋葬場所の管理者に「改葬許可証」を提出する。
4寺との離壇交渉
寺の経営は、檀家からの収入により支えられています。
なので、檀家の減少は、寺の経営を維持していくうえで、大変な痛手となります。
当然、寺は離壇することを引きとめます。
法的に離壇料を支払う義務はありません。
寺には今まで世話になった感謝の気持ちで、いくらかのお布施を包む方がスムーズにいくと思います。
5それでも高額な離壇料を請求されたら
寺に納得してもらえない場合、弁護士や行政書士、または、消費生活センターや国民生活センターなどに相談をしてみましょう。
近年では、墓じまい代行業者が寺との離壇交渉を請け負うところもありますので、問い合わせてみるといいでしょう。
その時の注意点として、その業者の今までの実績やその内容、料金を確認したうえで連絡を取った方がいいでしょう。
6最終手段
どうしても寺から高額な離壇料を請求され、離壇に応じてもらえず、埒が明かない場合、あまりお勧めできる方法ではありませんが、墓の管理の継承を放棄するという手段もあります。
つまり、無縁墓になるということです。
無縁墓とは、管理者がいなくなった墓のことです。
管理者がいなくなった無縁仏は、寺によって墓は撤去され、無縁仏は永代供養されます。
現在、地方へいくほど、少子高齢化を背景に無縁墓は増加傾向にあります。
7まとめ
墓の問題は、個人的なこととして、処理することは難しいことです。
家族もしくは親族との関係性もありますから、よく相談したうえで、今後どのようするかを決めた方がいいでしょう。
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