日常生活の中で、一般の人は、葬儀社の職員接する機会はあまりありませんよね?
「もし、お葬式とするならここがいい」なんてすぐに、思い浮かぶ人は少ないと思います。

「テレビCMで見た」、「チラシを見た」、「そういえば家の近くにあった」とこのような感覚の人が大半だと思います。
病院から「そろそろ準備をしておいてください」と言われて、ネットで調べ始める人もいるでしょう。
病院で亡くなってから、葬儀社を調べ始める人もいます。

亡くなってから、調べ始めたのでは冷静な判断が出来ず、納得のいく葬儀社を選択することが出来ないかもしれません。
事前に葬儀社について調べておけば、その後の段取りと費用がこのくらいかかると分かっていれば、大分違うと思います。


もくじ

☑ 葬儀業界の現状

☑ 大手葬儀社のメリット、デメリット

☑ 中小葬儀社のメリット、デメリット

☑ まとめ(葬儀社を見るポイント)




葬儀業界の現状

以前は、一般葬(家族、親戚、友人、近隣の人、会社関係など)付き合いのある人々に連絡して、お葬式に参列してもらうのが当たり前の時代でした。

2000年頃から家族葬という言葉が台頭し、ここ数年で一般化しつつあります。
家族葬とは、基本的に家族、親戚、親しい人たちで送るものです。(明確な付き合いの限定範囲はありません)

年々、死亡者数は増加傾向ですが、お葬式の単価は下落傾向です。
つまり、お葬式に費用をかけない人が増えているということです。
その原因としては、少子高齢化や消費税、介護保険料、社会保険料など、年々上昇する税金の負担率もその一因でしょう。

高齢で亡くなる場合、「病院での入院、手術代がかなりかかってしまった」、「老人ホームでお金を皆、吐き出してしまった」、このような言葉は、お客さんからよく聞く言葉です。


大手葬儀社(互助会含む)のメリット、デメリット

メリット

大手葬儀社は、自社の式場数、社員数が多く、葬儀の実績がある。
自社式場にお金をかけている。
社葬(会長、社長、取締役員などの葬儀を、勤務していた会社が主催となり、送り出すこと)等の大規模なお葬式に慣れている。

デメリット

業務の内容によって、担当者が代わる。
つまり、打ち合わせをする人、お葬式を担当する人、集金をする人、とそれぞれ違う人が担当します。
※ お通夜と告別式が、それぞれ別の担当者がついているケースもあります。

最大の問題が、高額な葬儀費用です。
今までに、大手葬儀社を利用したことのある人から、たくさんの事例を聞いてきました。
不要な商品やサービス、高額な商品やサービスをしつこく勧めてくる。
(会員勧誘もしつこいです。電話や手紙が何度もくるそうです)

大手葬儀社の職員は、お客さんとの打ち合わせの際、その職員自身のノルマとなっているオプションがあるので、それを受注し損ねるとペナルティーがあるようです。

なので、お客さんの承諾なしに、いつの間にかお葬式の見積り書りに盛り込まれていて、クレームとなるケースがたくさんありました。
お葬式の進行中にも、多少の変更の可能性が出た場合、お客さんに確認をせず、職員の自己判断でオプション追加して、後で揉めるケースもありました。

これらは、お客さんから聞いたこと、元大手社員から聞いたこと、葬儀関連業者から聞いたことの一部です。


中小葬儀社のメリット、デメリット

メリット

中小葬儀社の一般的な傾向として、大手葬儀社と比べて葬儀費用が低めということです。
そして、お葬式の担当者は、最初から最後まで同じ職員が担当するケースが多いということです。

デメリット

中小葬儀社は、あまり新しいスタイルのお葬式を提案しない。
お葬式は、宗教的な儀式の色合いが強いので、新しいスタイルの葬儀といっても、大手葬儀社でさえ、大枠では奇抜なことは行いません。

先ほど、メリットとして中小葬儀社は、大手葬儀社より比較的価格が低いといいました。
しかし、中小葬儀社の中にも、費用が安いところもあれば、高いところもあります。
大小関係なく、良い葬儀社、そうでない葬儀社は混在しています。


まとめ(葬儀社を見るポイント)

葬儀社に事前相談をして、信用できるか確認をする。(できれば面談が望ましい。なぜなら、人柄、式場の雰囲気が確かめられるから)
見積りを出してもらい、他社と同じ条件で比較する。(お葬式の形式、人数、オプションの選択など)

ネットからの葬儀社への依頼をする場合の注意点として、安置場所を確認する。
自宅に安置するつもりであれば問題ありません。
しかし、現実的には、マンション、アパート、団地など、戸建でも事情により難しい方は、葬儀社に安置をお願いするケースがほとんどです。

式場の無い葬儀社、遠方の葬儀社に依頼した場合、他社の貸してもらえる安置が近くにあるとは限りません。
すると、家から遠い場所であったり、お葬式当日まで面会ができない可能性が出てきます。
自宅に安置した場合でも、距離の遠い葬儀社では、ドライアイス交換や色々分からない点があるのに、すぐに対応してもらえないなど、様々な盲点があります。

なので、住んでいる街の葬儀社から検討し、良い葬儀社が見つからない時は、少しずつ距離を伸ばしていく方が無難です。
そして、式場選びは、依頼する葬儀社の式場を利用するか、火葬場併設の式場を利用するか選択します。

ここまでは、お葬式が発生する前に行っておいた方がいいと思います。
くれぐれも、病院や警察、介護施設からの紹介は、断った方がいいです。
そのような場所からの紹介で「費用が安かった」などと聞いたことがない方です。
「備えあれば憂いなし」です。